鼻の奥にある副鼻腔という空洞に膿(うみ)がたまる病気です。
色のついた鼻汁が出る、鼻がつまる、鼻汁がのどに流れるなどの症状のほかに、頭痛や頬の痛み、歯の痛みなどが起こります。またさらに、「においがわからなくなる」、「くさいにおいがする」などの症状が現れます。
風邪などにより、細菌やウイルスが副鼻腔に入ることがあります。すると副鼻腔の中で炎症が起き、膿が溜まってしまいます。この状態が副鼻腔炎です。虫歯から起こることもあります。鼻ポリープ(鼻茸)も炎症の一つです。
鼻の中に大きな鼻ポリープがあります
鼻の中からは見えない副鼻腔という空洞を調べるためにまずレントゲン検査を行います。
場合によっては内視鏡カメラで鼻の奥を診察します。副鼻腔の腫瘍などと区別するために、CTを撮影することもあります。
左副鼻腔炎を認めます
正常な鼻レントゲン写真
ばい菌をやっつける抗生物質を内服します。特に慢性化した副鼻腔炎にはクラリスロマイシンという抗菌剤を少量で長期間内服します。
鼻の中に鼻汁が溜まっている場合には、吸引をしてきれいにします。また、薬剤を鼻の奥まで吸入するネブライザー治療も行います。
昔は手術をしないと治りませんでしたが、今では早めに治療を開始すれば、内服薬と鼻をきれいにする治療で治せるようになりました。
人間の体には、体の外からやってくるものを排除しようとする働きがあります。これを「アレルギー反応」といいます。鼻の中でアレルギー反応が起こると「アレルギー性鼻炎」になります。
くしゃみ、鼻水、鼻づまり、鼻がかゆい、鼻血が出るなどの症状がでます。
さらにひどくなると、頭痛、においの低下、はなの痛みなどの症状も現れます。
アレルギー反応を起こす原因物質を「アレルゲン」といいます。アレルゲンには代表的なもので、スギ花粉、ヒノキ花粉、ハウスダスト、ダニ、カビ、カモガヤ(イネ科)、ブタクサ(キク科)、犬ネコの毛などがあります。
鼻水を調べることで鼻の中でアレルギー反応が起きているかどうかわかります。ただ、鼻水の検査だけではアレルギーの原因までは判定できません。
アレルギー反応の原因まで調べるためには、血液検査が必要です。
アレルギー反応を抑える薬を使います。
お薬には内服薬と点鼻スプレーがあります。飲み薬は種類がたくさんあり、場合によっては効果がマイルドだったり、副作用の眠気が強く出ることもあります。
当院では、患者さんのライフスタイルや症状に合わせて処方いたします。
*鼻づまりが強い人にはアルゴンプラズマによる鼻腔粘膜焼灼もお勧めします。
*平成26年より花粉症の根本治療として舌下免疫療法が始まりました。
アレルギー性鼻炎の中で、スギや雑草などの花粉が原因で、くしゃみや鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどをひき起こすもの花粉症と言います。さらに、のどのかゆみや咳が出ることもあります。
カゼのひき始めと区別がつきにくいようですが、カゼの場合は数日するとくしゃみが止まり、鼻水が粘っこくなり、色がついてくるようになります。
現在では国民の20~30%程度の人が花粉症と言われています。
スギ、ヒノキなどのよく知られている花粉のほか、カモガヤなどのイネ科の雑草花粉、ブタクサ、ヨモギなどのキク科の雑草花粉もあります。
鼻水を調べることで鼻の中でアレルギー反応が起きているかどうかわかります。ただ、鼻水の検査だけではアレルギーの原因までは判定できません。
花粉症であると確定診断するためには、血液検査が必要です。
アレルギー反応を抑える薬を使います。
お薬には内服薬と点鼻スプレーがあります。飲み薬は種類がたくさんあり、場合によっては効果がマイルドだったり、副作用の眠気が強く出ることもあります。
当院では、患者さんのライフスタイルや症状に合わせて処方いたします。
*鼻づまりが強い人にはアルゴンプラズマによる鼻腔粘膜焼灼もお勧めします。
*平成26年より花粉症の根本治療として舌下免疫療法が始まりました。
鼻血は多くの場合、鼻の粘膜の入り口(キーゼルバッハ部位)から起こります。この場所は細かい血管が集まっているため、一度傷がつくと、その部分が治るまで一週間程度繰り返し出血することがよくあります。
アレルギー性鼻炎や鼻かぜが引き金になります。また、高血圧、肝障害が原因となったり、血液をサラサラになる薬を飲まれている方も出血しやすくなります。
鼻血が出たら、横にはならず座ったままで頭を少し前かがみにします。そして、鼻の穴に少し湿らせた綿球やティッシュを詰め、鼻の穴付近を5分ほど強くつまんでください。多くの場合はこの方法で止血可能です。なお、血液は大量に飲み込むと嘔吐しますので、飲み込まないようにしてください。
*何回も繰り返す時は、出血部位を電気やレーザーで焼灼することもあります。
においは鼻の中のすべての場所で感知しているわけではなく、脳に近い鼻の上部(嗅粘膜)でのみ感知しています。また、においが判らなくなると、味の感覚も鈍くなります。
原因不明の場合も多くありますが、副鼻腔炎(ちくのう症)、アレルギー性鼻炎、鼻茸(鼻のポリープ)、かぜ、インフルエンザなどが主な原因となります。
まずレントゲン検査を行い、副鼻腔炎の状態を調べます。場合によっては、内視鏡カメラで鼻の奥を観察し、鼻のポリープ等がないか調べます。CTを撮影することもあります。
においの障害の原因となっている病気の治療を行います。
・ステロイド点鼻治療 粘膜の炎症や腫れを抑える効果の大きいステロイド液を点鼻します。
・ビタミン剤や神経代謝活性剤を内服します。