スギ花粉症やイネ花粉症は、季節性アレルギー性鼻炎と言われ、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状は花粉が飛ぶ時期にのみ現れます。
これに対して通年性アレルギー性鼻炎ではくしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状が季節に関係なく、一年中現れているのが特徴です。
通年性アレルギー性鼻炎の主な原因(アレルゲン)はハウスダストであり、日本人の約4人に1人が通年性アレルギー性鼻炎と言われています。
ハウスダストとは室内にたまるホコリの総称です。その中にはダニ、綿ぼこり、カビ、人の毛、ペットの毛など様々な物質が含まれています。
つまりハウスダストとはいろいろな原因物質(アレルゲン)の混合物ということです。
しかしなんと、ハウスダストの80%がダニなのです。
ハウスダスト1gの中にはダニが数百匹~数千匹も検出されます。
患者様の中には通年性アレルギー性鼻炎の方がたくさんいらっしゃいます。そのほとんどの原因がダニだと言うことです。
通年性アレルギー性鼻炎の改善にはダニ対策が必須だということです。
ダニエキスを継続的に、毎日自分で口の中に入れることで、体質を変えてダニアレルギー治す治療です。
2~3年間続けて治療することで70~80%の人が症状改善します。約20%の人は完治するといわれています。
ただ、20%の人は効果がありません。効果の出ている方は3~5年間の治療継続をお勧めします(より効果が高まります)。
通年性アレルギー性鼻炎でダニアレルゲンが原因と確定診断された12歳以上の患者様は舌下免疫療法による治療を受ける事ができます。
服用期間の例
1日1回、少量から服用をはじめ、その後決められた一定量を数年間にわたり継続して服用します。
初めての服用は、医療機関で医師の監督のもと行い、2日目からは自宅で服用します。
スギ花粉症に対する舌下免疫療法とは違い、一年を通していつでも開始することが出来ます。
●ダニアレルギーではない方(ダニ以外のアレルギーには効果がありません)
●12歳未満の方
●重度の気管支喘息の方
●アレルゲンを使った治療や検査、
またはアレルゲンを含んだ食べ物によってアレルギー症状を起こしたことのある方
●気管支喘息の方
●妊娠中の方、授乳中の方
●抜歯後の方、口の中に傷や炎症などがある方
●重症の心疾患、肺疾患がある方
●抗がん剤、ステロイドホルモン剤、β阻害剤などを内服中の方
●免疫不全などの重い免疫の病気のある方
口内炎や口内の腫れ、かゆみといった軽い局所の副反応は時々起ります。
ごくまれに、強いアレルギー反応であるアナフィラキシーが起こることがあります。
これらの副反応は、アレルギーの原因であるダニのエキスを体内に入れることによって起こるアレルギー反応であり、ある程度はやむを得ないものです。
治療を始めて1カ月間、副反応がより多くみられます。
●根本的にダニに対するアレルギーがなくなることを望んでいる方
●飲み薬やスプレーをしても、あまり効果がない方
●飲み薬で、眠気などの副作用がひどい方
●これまでにいろいろな治療を受けたが、その治療に満足してない方
以上の様な方でひどい通年性アレルギー性鼻炎の方は、是非この治療を検討して下さい。
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治療可否の判断
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まず来院して頂き、舌下免疫療法を受けることができるかどうか確認させて頂きます。また採血でダニアレルギーであることを確認します。ただし過去1年以内にアレルゲン検査をしている場合は採血不要になる場合もあります。(他院でのデータをお持ち方は検査データをお持ちください)
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説明および意思確認・予約
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舌下免疫療法について十分理解していただいた上で初回投与日を予約します。初回舌下投与は当院内で行います。予約可能な時間は、午前は9時30分から11時まで、平日午後は15時30分から17時30分まで(土曜午後は15時から15時30分まで)となります。
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初回投与・自己投与の説明
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初回投与の時は、投与後30分間は院内にいて頂きます。 初回投与日には、自宅でどのように舌下免疫を行っていくか、また、その際の注意点、副反応の対処法を説明いたします。
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今後の通院
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最初の1週間は少なめの量のダニエキスを投与します。1週間後に来院して頂きます。
副作用などが問題なければ、2週目からは維持量となり、1か月毎の通院となります。